SHP-FIR-301試験1-2)

■試験概要

目的
日本人HAE患者を対象として、フィラジル®の有効性と安全性を評価する。
対象
18歳以上の日本人HAE患者8例
試験方法
発作を呈した患者にフィラジル®30mgを単回皮下投与(3例は自己注射、5例は医療従事者による投与)し、7日間観察して有効性と安全性を評価した。
評価項目
主要評価項目:
VASスコアに基づく症状緩和までの時間(Time to Onset of Symptom Relief :TOSR)
副次評価項目:
患者および治験担当医師の評価による最初の症状改善までの時間、ほぼ完全な症状消失までの時間、VASスコアに基づく主要な1症状の症状緩和までの時間、患者および治験担当医師の評価による個々の症状の重症度スコア、フィラジル®投与後2、4、8時間後の治験担当医師による包括的評価など。

1)承認時評価資料

2)秀 道広ら. アレルギー. 2018; 67: 139-47.

本研究はシャイアー社の資金提供および支援により実施されました。

複合VASスコアに基づく治験薬投与から症状緩和までの時間(Time to Onset of Symptom Relief:TOSR)

症状緩和とは、喉頭浮腫以外の発作では3症状(皮膚の腫脹、皮膚の疼痛、及び腹痛)、喉頭浮腫の発作では5症状(皮膚の腫脹、皮膚の疼痛、腹痛、嚥下困難、及び声の変化)のVASスコア平均値を複合VASスコアとし、複合VAS スコアがフィラジル®投与前から50%以上低下した状態と定義した。さらに、フィラジル®投与から症状緩和までの時間をTOSRと定義した。

投与前に被験者が評価した複合VASスコアが50%低下するまでの時間

3症状のビジュアルアナログスケール(VAS)の複合スコアが被験薬投与開始前から50%低下した場合と定義し、欠測のない3回連続する測定時点のうち最初の時点とした。

【複合ビジュアルアナログスケール(VAS)スコア】
喉頭浮腫以外の発作:3症状(皮膚の腫脹、皮膚の疼痛、腹痛)
喉頭浮腫の発作:5症状(皮膚の腫脹、皮膚の疼痛、腹痛、嚥下困難、声の変化)

有効性

日本人HAE患者の急性発作に対し、医師および患者の評価ともにフィラジル®の有効性が確認されました。 (n=8)

■ 主要評価項目症状緩和までの時間 a

a:

3症状のビジュアルアナログスケール(VAS)の複合スコアが被験薬投与開始前から50%低下した場合と定義し、欠測のない3回連続する測定時点のうち最初の時点とした。

1.75hrs 1.75hrs

症状緩和までの時間(中央値)

1.75時間(95%信頼区間:1.00,2.50)
参考情報 参考情報
医療従事者による投与の場合(中央値)
1.97時間(95%信頼区間:1.00, 5.00)
自己投与の場合(中央値)
1.53時間(95%信頼区間:1.52, 2.50)

■ 副次評価項目最初の症状改善までの時間 b

b:

治験担当医師および患者の評価による最初の症状改善までの時間。

0.98hrs 0.98hrs

治験担当医師による評価(中央値)

0.98時間(95%信頼区間:0.30,2.00)
1.04hrs 1.04hrs

患者による評価(中央値)

1.04時間(95%信頼区間:0.30,2.05)

日本人HAE患者において、発作部位にかかわらず8例全例が追加投与の必要なく、フィラジル®の単回投与のみで対処可能でした。

■ 副次評価項目試験期間中のHAE発作(8例全例)

試験期間中のHAE発作(8例全例)
発作の種類 n(%)
皮膚 4(50.0)
腹部 3(37.5)
喉頭 1(12.5)

安全性

8例中3例(37.5%)で3件の有害事象(注射部位反応を除く)が発現した§。HAEの悪化または再発が2例(25.0%)、頭痛が1例(12.5%)であった。本試験で報告された3件の有害事象§はいずれも軽度と評価され、フィラジル®との因果関係なしと判定された。

§ 本試験での有害事象の集計にはTEAE(Treatment Emergent Adverse Event:
治療下で発現した有害事象)を用いている。