IOSは、実臨床でのフィラジル®の使用データを収集した試験です。複数の試験結果が報告されておりますが、ここでは主な結果をご紹介させて頂きます。

海外で進行中の登録観察研究(The Icatibant Outcome Study:IOS)1-2)

■試験概要

目的
発作発現からフィラジル®投与までの時間が、発作の回復時間への影響を検討する。
対象
有効性解析対象:2009年7月から2012年2月までの間に登録された、フィラジル®を投与した18歳以上のHAE患者 136例(426発作)
安全性解析対象:2009年7月から2015年2月までの間に登録された、フィラジル®を投与したHAE患者557例(3,025発作)
試験方法
実臨床でのフィラジル®の有効性と安全性を評価するために実施されている国際共同プロスペクティブ観察研究(継続中)のデータを用いて、初回投与までの時間、症状消失までの時間、発作持続時間を評価した。
本試験において、主要評価項目・副次評価項目の設定はありませんでした。
統計手法
初回投与までの時間の違い(1時間未満 vs 1時間以上、2時間未満 vs 2時間以上、5時間未満 vs 5時間以上)による症状消失までの時間と発作持続時間を反復測定混合モデルを用いて比較した。

1)Maurer M, et al. PLoS One. 2013; 8: e53773.
2) Zanichelli A, et al. Allergy 2017; 72: 994–998.
本研究はシャイアー社の資金提供及び支援により実施されました。

有効性

発作持続時間は、初回投与までの時間が1時間以上(中央値:14.0時間)に比べ、1時間未満(中央値:2.0時間)で有意に短くなっていました(p<0.001、反復測定混合モデル)。「2時間未満 vs 2時間以上」「5時間未満 vs 5時間以上」でも同様に、初回投与までの時間が短い方が、発作持続時間は短くなることが観察されました。

発作発現からフィラジル®投与までの時間の違いによる発作持続時間の差

発作発現からフィラジル投与までの時間の違いによる発作持続時間の差 発作発現からフィラジル投与までの時間の違いによる発作持続時間の差

[ 初回投与までの時間、症状消失までの時間、発作持続時間の定義]

発作発現からフィラジル投与までの時間の違いによる発作持続時間の差 発作発現からフィラジル投与までの時間の違いによる発作持続時間の差

安全性

イカチバントとの関連が否定できない安全性 有害事象(治験責任医師評価),n=557

件数(%) 例数(%)
全体 43(100.0) 17(3.1)
薬効
欠如
6(14.0) 5(0.9)
注射部位紅斑 6(14.0) 1(0.2)
血圧
低下
4(9.3 1(0.2)
充血 4(9.3) 3(0.5)
疼痛 3(7.0) 2(0.4)
胃炎 2(4.7) 1(0.2)
適用部位疼痛 1(2.3) 1(0.2)
胸部不快感 1(2.3) 1(0.2)
胆石症 1(2.3) 1(0.2)
1(2.3) 1(0.2)
めまい 1(2.3) 1(0.2)
上腹部不快感 1(2.3) 1(0.2)
火照り 1(2.3)1(0.2)
頭痛 1(2.3) 1(0.2)
帯状
疱疹
1(2.3) 1(0.2)
輸注部位疼痛 1(2.3) 1(0.2)
注射部位疼痛 1(2.3) 1(0.2)
注射部位蕁麻疹 1(2.3) 1(0.2)
吐き気 1(2.3) 1(0.2)
非心臓性胸痛 1(2.3) 1(0.2)
治療効果無効 1(2.3) 1(0.2)
帯状疱疹後神経痛 1(2.3) 1(0.2)
逆流性食道炎 1(2.3) 1(0.2)
体重
減少
1(2.3) 1(0.2)
適応外使用(HAEタイプⅠ/Ⅱ以外の血管性浮腫、あるいは18歳未満での有害事象発現)、妊婦は除く

重篤な有害事象(発現率1%超)安全性,n=557

件数(%) 例数(%)
全体 143(100.0) 59(10.6)
腹痛 8(5.6)7(1.3)
血管性浮腫 4(2.8)4(0.7)
下痢4(2.8)2(0.4)
末梢性浮腫4(2.8)2(0.4)
腹部
膨満
3(2.1)3(0.5)
顔面
腫脹
3(2.1)3(0.5)
喉頭
浮腫
3(2.1)3(0.5)
腹部ヘルニア2(1.4)2(0.4)
上腹
部痛
2(1.4)2(0.4)
結腸ポリープ2(1.4)1(0.2)
2(1.4)2(0.4)
呼吸
困難
2(1.4)2(0.4)
血便2(1.4)1(0.2)
遺伝性血管性浮腫2(1.4)2(0.4)
レジオネラ感染2(1.4)1(0.2)
局所投与部位腫脹2(1.4)2(0.4)
骨髄異形成症候群2(1.4)1(0.2)
発熱2(1.4)2(0.4)
呼吸
不全
2(1.4)1(0.2)
自殺
未遂
2(1.4)2(0.4)
適応外使用(HAEタイプⅠ/Ⅱ以外の血管性浮腫、あるいは18歳未満での有害事象発現)、妊婦は除く